【甲紀幻景】甲鐡傳紀より端を発する、大帝都とその辺界の風物諸々

蘇式乙型 装脚装甲車
左...橋ノ坂町の騒乱に出動せる『い四』號
鎮圧用として大帝都憲兵隊に四両配備されている装脚装甲車。
『桑井渓谷事件』等を経て匪賊より多数押収した蘇同盟製十七型若しくは十八型装脚偵察車を改修、準制式化した車両である。
改修にあたり、兵科間の軋轢に配慮して砲塔を撤去、これを銃眼付き展望塔に換装している。実際には適宜ここに擲弾銃や軽機等を備えて使用される例が多い。

ダブサ左...東岸線下り箕河洲付近を通過中のダブサ形。

ダブサ形式は、鐵道省が短距離旅客用に導入した

4-4-4型過熱式タンク機関車で、都市近郊路線の主力機として配備された。

主要幹線用旅客機を思わせる流線型外装を採用し、大動輪による快速性で急行列車の牽引に供されたが、現在は後継機の登場に伴って次第に貨物牽引に用いられたり、地方私鉄に売却された姿も見られるという。

自律機關

左...テリヤス工業製の三號自律機關

年の瀬に一億国民を震撼させた"牛蛙事件"。大帝都近郊、照安財閥の企業城下町・照安市にて当時試験販売されていた軽害獣駆除機ウシガエル-テリヤス工業製、四號自立機關搭載機-が突如として暴走、付近の産業道路に飛び出して玉突き事故の大惨事となった。「自律機關」とは演算機を組み合わせた頭脳装置、またはそれを搭載して活動する機材の総称で、一部は事件以前から脆弱性が問題視されており、本事件が後の「自律機關統制法」施行による製造販売規制へと繋がった。同法成立が"長年の技術停滞に更なる拍車をかけた"・・・との声もあり、実際に一部の技術体系は途絶えているという。

明星石灰の櫓
大帝都の東端、尾具區橋ノ坂町を一望した時にまず目に付くのが、明星石灰株式會社・橋ノ坂工場の櫓式大煙突である。
明星石灰は大帝都近郊において『浦粕貝灰』と双璧を成す貝灰製造の大手だが、ここ橋ノ坂工場は"鬼の石従組"こと石灰従業員組合の勢力が強大で、数年に一度の割合で大型争議(明星争議)を起こしている。争議の度に敷地内に増築されるバラック要塞は会社側の撤去も追いつかず、工場周辺の不良住宅群と同化しつつある。これはあたかも工場設備が貧民窟に飲み込まれているようにも見え、橋ノ坂町独特の異様な景観を作り出している。
近年の明星争議は益々過激化しており、赤色ゲリラの類が関与しているとの噂も絶えない。

華やかなる尾具三業地を通過せる尾具線
左...華やかなる尾具三業地を通過せる尾具線の十系電車三両編成

尾具線は省線飛鳥台から帝成町谷を経由して蓑輪を結ぶ懸垂式単軌道で、橙と練色のツートン車両は大帝都市民にも馴染み深い。同路線を運営する飛鳥台單軌道は、経営破綻した飛鳥台電軌を引き継ぎ鐵道省・帝成電軌・大帝都市の出資により設立された第三類事業体である。
尾具町が三業地を中心に繁華街として発展して以後赤字経営を脱し、今日に至る。

本邦内戦における諸兵器(2004年作品『装脚戦車の憂鬱』より)

三七式裝脚戰車
三七式裝脚戰車
初の本格的な国産装脚戦車とされる。足回りは「アルノルディ式懸架起重脚」を独自に発展させた機構で、「三七式姿勢統制器」によって行進間射撃も可能。「三六式車載歩兵砲」を旋回砲塔に搭載し、一般的な装脚戦車に比べ火力は格段に高い。
開発は造兵廠と隅宮川瓦斯電氣が共同で行い、欧羅各国より購入した数種の装脚戦車を参考に「試製一號裝脚戰車」(のちの三四式)等の試行錯誤を経て完成した。当初は旅団下に独立装脚戦車中隊を編成し集中運用されたが、後には一部連隊への分散配置もされている。

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津刈沖空戦参加兵器一覧 (2005年作品『通勤大戦争』より)

欧羅大戦における渡洋爆撃から先の大帝都空襲まで、二度の戦役を通じ空の兵器として軍用飛行船は成熟した。しかし聴音機連動防空火器の発達した現在では、飛行兵器は戦力になり得ないとする見方が主流ではある(地上の防空砲が放つ一撃で高価な巨大戦略飛行船が撃破される場合もある)。
よってこれら空の兵器はあくまで陸海の補助兵力にすぎないとされている。

 ツポレフ Tu-162戦闘飛行船
ツポレフ Tu-162戦闘飛行船
戦闘飛行船は各國軍における主要空中戦力である。砲や爆弾倉で武装しており、敵飛行船との戦闘や地上目標への砲爆撃に用いられる。
Tu-165は蘇同盟側陣営の標準型戦闘飛行船として開発された。主砲には八十五粍榴弾砲を搭載、副砲として四十五粍速射砲を4門積んでいる。 現在では完全に旧式化しているものの、途上國では未だ第一線で使用され続けている。
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